私の漢方活用術

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漢方薬ってとってもとっつきにくいですよね。私(鍼灸師)も実際、漢方薬の勉強を始めるまでは常備している漢方薬なんてありませんでした。祖母と一緒に暮らしていたときに陀羅尼助はよく飲んでいたなーという記憶はあります。(あ、そうだ、陀羅尼助も入荷しようか・・・)

漢方薬の本もかなりの種類が出ています。ただ、漢方薬の特性上、その人の体質によって同じ症状でも飲むべき漢方薬が異なるため、あまり具体的な漢方薬の名前は出てこない場合が多いです。また、漢方薬の本を書く先生が薬剤師さんの場合、独自処方の漢方薬が多く、本には生薬の名前がズラーっと並び、一般の方がその漢方薬が欲しいと思ってもなかなか手に入れることができません。もう少し生活に密着した上手な漢方薬の活用法を提示できないものかと考えています。ということで、まずは手始めに、私が常備薬として手元に置いている漢方薬とその活用方法を提示してみようかと思います。

五苓散

私はよくお酒を飲みます。ちょっと飲み過ぎることもあります。お酒をたくさん飲むと心地よい酔う感じもあるのですが、その後頭痛がしてきます。その頭痛対策に五苓散を用います。
飲む前に五苓散を予防薬として飲むこともありますが、主に二日酔いになってから飲むことの方が多いです。一応、健康に気を使うべき仕事についているのにもかかわらず、二日酔いになる程飲むのはどうかと思うのですが、なったものは仕方がないので五苓散で頭痛を抑えます。はい。反省しています。

麻黄湯

普段あまり風邪を引くことはないのですが、先日珍しく少し体が熱くぼーっとしました。ちょっと疲れが溜まっていたところに寒さに当てられたようです。コロナ禍ですし、コロナでなくても風邪を引くのは避けたかったため、麻黄湯を飲んですぐに寝ました。麻黄湯が効果を出したかはわかりませんが、翌朝はスッキリと体調万全で目覚めました。

防風通聖散

有名なダイエット漢方!防風通聖散は内臓脂肪を減らす漢方として有名です。研究では実際に腹部の数値が減ったとされています。この漢方薬は実証の方向け、つまり体力が充実していて便秘気味の人が飲むとダイエット漢方として力を発揮します。せっかく漢方薬を勉強し始めて、常用している漢方薬がなかったため、ダイエットがてらこの漢方薬を飲み始めました。メーカーによって糖衣錠だったり、エキス剤だったり形状が違います。糖衣錠を飲んでいた頃は血圧が下がり始め、体重が減るということはなかったのですが、肩こり感も減ってきたかなー?という感じでした。その後、互善堂で取り扱うメーカーのエキス剤にしたところ胃がゴロゴロするようになりました。そしてお腹が緩くなりました。よくよく勉強し直すと、大黄と芒硝という生薬が配合されているのですが、これは強い瀉下作用があるつまり下剤ということです。自分の体を持って、漢方薬の形状によって体への影響や効果の出具合が違うことがわかりました。防已黄耆湯の記事も読んで欲しいのですが、防風通聖散はしばらくは下剤として頓服利用する予定です。

防已黄耆湯

こちらもダイエット漢方薬で有名です。防已黄耆湯は水滞といって、体むくみがちの人のダイエット漢方として利用されます。体のむくみをとってくれる漢方薬で結果として倦怠感や下痢の症状を改善する漢方薬としても使われます。この漢方薬は私が安易にダイエット漢方を色々実際に口にして試してみようと思って飲み始めました。私の舌は歯痕という字の如く、歯の跡が舌に残ります。これはむくみのサインとされています。見た目はぽちゃぽちゃ系肥満とは違いますが、確かに私の体はむくみがちという認識はあったため試しに利用してみました。飲み始めて舌の歯跡だだいぶ減ってきた感じがします。そして朝起きやすくなってきました。人の体は複雑で教科書通りは行きません。まずは防已黄耆湯を飲んで体の水はけをよくしたのち、防風通聖散で脂肪を落とすというプランで行こうと思っています。


漢方薬は数ヶ月飲み続けないと効果がないというイメージがあるかもしれませんが、上記の五苓散や麻黄湯などのように速攻の効き目があるものもあります。頭痛や生理痛などで痛み止めが手放せない方が西洋的な薬をちょっとやめてみたいなという時は、漢方薬に代わりの良い薬があるかもしれません。一度ぜひご相談ください。

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